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土曜講座:地中海学会連続講演会「アーティゾン美術館コレクションの魅力」 第1回 ミケランジェロの「古典主義」の継承と革新―ロダン・藤島武二・ポロック

2020.09.19

ブリヂストン美術館時代より開催してきた、土曜講座・地中海学会連続講演会。アーティゾン美術館になって最初の本連続講演会を飾る第1回目は、東京大学名誉教授・同大特任教授の小佐野重利先生にご登壇いただきました。

ご講演では先ず、ミケランジェロの活動とその生涯を、残した言葉、主要作品、エピソードとともにお話しくださいました。ルネサンス期には「古典主義」という概念はありませんでしたが、ミケランジェロの《ダヴィデ》(アカデミア美術館所蔵)は、「古代」彫刻を凌駕し、「現代」彫刻の頂点を極めたとされ、弟子のヴァサーリによる『芸術家列伝』にて激賛され、その評価が定着します。

その後19世紀前半から、フランスの美術アカデミーで、ミケランジェロへの傾倒が高まりを見せます。彫刻家のロダンもミケランジェロの影響を受けた1人で、ミケランジェロ同様にダンテ『神曲』に心酔し、《地獄の門》の着想を得ました。1906〜1909年にフランスとイタリアへ留学した洋画家、藤島武二の《縮図帖》(アーティゾン美術館所蔵)にも、ミケランジェロ作品のスケッチが見られ、日本でも彼を西洋近代彫刻の金字塔と見る評価がありました。アメリカの抽象表現主義の画家ポロックも、ミケランジェロ作品のスケッチを残し、その影響があるとされています。

参加者の皆さんは熱心に聴講され、コロナ禍のもと、久しぶりのライブでの講演会を喜ぶお声もいただきました。今年2月上旬以来の館内開催となるこの土曜講座のシリーズは、事前申込制とし、定員を減らして会場の椅子の間隔を開け、参加者の時差入退室を導入するなど、感染予防対策を万全にして行っています。

本日のご講演でご紹介のありました、藤島武二《縮図帖》、《黒扇》は、現在当館4階の「石橋財団コレクション選」にて、10月25日(日)まで展示中です。ぜひご覧ください。

土曜講座:地中海学会連続講演会「アーティゾン美術館コレクションの魅力」 第1回 ミケランジェロの「古典主義」の継承と革新―ロダン・藤島武二・ポロック
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