ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて
2024年11月2日[土] - 2025年2月9日[日]
概要
毛利は、主にインスタレーションや彫刻を通じて、磁力や電流、空気や埃、水や温度といった、ある特定の空間が潜在的に有する流れや変化する事象に形を与え、立ち会った人々の新たな知覚の回路を開く試みを行っています。
本展タイトルに含まれる「ピュシス」は、通例「自然」あるいは「本性」と訳される古代ギリシア語です。今日の哲学にまで至る「万物の始原=原理とはなにか」という問いを生み出した初期ギリシア哲学では、「ピュシス」が中心的考察対象となっていました。当時の著作は断片でしか残されていませんが、『ピュシス=自然について』と後世に名称を与えられ、生成、変化、消滅といった運動に本性を見いだす哲学者たちの思索が伝えられています。絶えず変化するみずみずしい動静として世界を捉える彼らの姿勢は、毛利のそれと重ねてみることができます。
毛利の国内初大規模展覧会である本展では、新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた石橋財団コレクションと並べることで、ここでしか体感できない微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間に来場者をいざないます。
略歴
毛利悠子
1980年神奈川県生まれ。現在は東京を拠点に活動。2006年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻を修了。主な個展に第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館(2024年)、カムデン・アーツ・センター(2018年)、十和田市現代美術館(2018年)など。そのほか第14回光州ビエンナーレ(2023年)、第23回シドニー・ビエンナーレ(2022年)、第34回サンパウロ・ビエンナーレ(2021年)などに参加。開催概要
展覧会名
- ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて
会期
- 2024年11月2日[土] - 2025年2月9日[日]
開館時間
- 10:00ー18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館日
- 月曜日(11月4日、1月13日は開館)、11月5日、12月28日ー1月3日、1月14日
主催
- 公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館
会場
- 6階 展示室
同時開催
-
ひとを描く(5階 展示室)
石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 マティスのアトリエ(4階 展示室)
入館料 (税込)
ウェブ予約チケット | 窓口販売チケット | |
---|---|---|
一般 | 1,200 円 *クレジット決済のみ | 1,500 円 |
大学生 専門学校生 高校生 |
無料 要ウェブ予約
入館時に学生証か生徒手帳をご提示ください。 | |
障がい者手帳をお持ちの方と 付き添いの方1名 |
無料 予約不要
入館時に障がい者手帳をご提示ください。 | |
中学生 以下の方 | 無料 予約不要 |
*予約枠には上限があります。
*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。
*この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。
作品
毛利悠子《Piano Solo: Belle-Île》のためのスケッチ、2024年
クロード・モネ《雨のベリール》 1886年、石橋財団アーティゾン美術館
毛利悠子《Decomposition》2021年—、「Neue Fruchtige Tanzmusik」展示風景、2022年、Yutaka Kikutake Gallery 写真:kugeyasuhide
ジョルジュ・ブラック《梨と桃》1924年、石橋財団アーティゾン美術館 ©︎ ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2024 C4674
毛利悠子《Calls》2013年—、「Inter-Resonance: Inter-Organics」展展示風景、2019—20年、シャルジャ・アート・ファンデーション 写真:Shanavas Jamaluddin
コンスタンティン・ブランクーシ《接吻》 1907—10年、石橋財団アーティゾン美術館
毛利悠子《I/O》2011年—、「第14回光州ビエンナーレ」展示風景、2023年、ホランガシナム・アート・ポリゴン 写真:glimworkers
パウル・クレー《数学的なヴィジョン》1923年、石橋財団アーティゾン美術館