拡大《抽象的コンポジション》

フェルナン・レジェ

《抽象的コンポジション》

1919年  油彩・カンヴァス

建築の製図工を経て画家となったレジェは、セザンヌと分析的キュビスムの影響下に自身の絵画を追求し、第一次大戦前の前衛画壇を代表する画家となります。戦後は機械や労働の主題を通じて、近代社会と人間のあり方を調和的に描きました。この作品は、従軍から帰還してほどなく、レジェが多様な造形要素による構成を意識していた時期に制作されました。平板な筆致が徹底されており、画面の左右での円形と方形、白と黒の対比を基調に、他の色彩の配置も整理され、色彩と形態とが緊密に結びついた、明晰な構成をつくり出しています。

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《抽象的コンポジション》