アリスティド・マイヨール
《欲望》
1905-08年 ブロンズ
マイヨールは当初、絵画や装飾美術を手がけ、ゴーガンの勧めでナビ派の展覧会に参加しています。40歳頃から彫刻に専念し、地中海にほど近い故郷で人間の原初性を絶えず主題とし、明朗で秩序づけられた女性像を造形化した彫刻家です。マイヨールは1904年から、ドイツ人の美術愛好家ハリー・ケスラー伯の庇護を受けており、この作品は代表作《地中海》(1905-07年頃、オスカー・ラインハルト・コレクション)と同じく、ケスラーの発注で制作されました。正方形の枠に高浮彫を施した装飾性と人間の情動を簡明に表す造形は、古代ギリシアの美に通じるとして、ロダンからも賞賛されました。
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