拡大《トルーヴィル近郊の浜》

ウジェーヌ・ブーダン

《トルーヴィル近郊の浜》

1865年頃  油彩・板

フランスのノルマンディー地方出身の画家ブーダンは、海景画を得意としました。彼の作品では、多くの場合、低い位置に地平線が設定されます。この作品でも上半分を空が占めます。浜辺に集うのは、流行の衣服をまとったパリの上流階級の男女。左側のグループの中で、山高帽をかぶって立つ男性は、ロトシルド(ロスチャイルド)男爵、日傘をさして椅子にすわる白い衣服の女性は、皇妃ウジェーヌです。彼女に従うように犬がすわっています。トルーヴィルはノルマンディー地方にある小さな漁村でしたが、1820年代以降、絵画や小説の題材として扱われるようになりました。
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《トルーヴィル近郊の浜》