拡大《オーケストラ》

ラウル・デュフィ

《オーケストラ》

1942年  油彩・カンヴァス

働きながら美術学校の夜間クラスで絵を学んだデュフィは、マティスの作品に刺激されフォーヴィスムの画家を志し、明るい色彩と軽やかな線描を用いた独自の画風を確立しました。音楽一家に育ったことから楽器や譜面が描き込まれた絵を数多く残していますが、オーケストラの主題に本格的に取り組むのは1942年頃からです。管弦楽団のリハーサルに足繁く通っては練習風景を一心にスケッチし、探求を重ねました。俯瞰的にとらえることで演奏家たちを画面いっぱいに描いたこの作品は臨場感に溢れ、リズミカルな筆致と澄んだ色彩は空間に満ち渡る音楽を感じさせます。

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《オーケストラ》