拡大《縞ジャケット》

アンリ・マティス

《縞ジャケット》

1914年  油彩・カンヴァス

20歳を迎える画家の長女マルグリットがこの作品のモデルです。幼少時に受けた気管切開を伴う手術の傷を隠すため、ペンダントのついたリボンを首につけています。マティスは地塗りの白を残しながら、フォーヴィスムの時期を彷彿とさせる鮮やかな色彩を多様な筆致により画面に配し、軽やかにして華やかな女性像を描き出しています。帽子の格子縞、そして画題にもなっているジャケットの縦縞の描写では、色彩と線との一体化が見られ、同時期に深化していくマティスの造形的探求の成果を示しています。

その他の作品

もっと見る
このページをシェア
《縞ジャケット》