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オシップ・ザツキン
《母子》
1919年 着色されたセメント
©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2020 C3304
ザツキンは1909年にパリに出て、キュビスム等の前衛的な動向に接しながら、原始性や民族性の加味された独自の抽象表現を彫刻の世界で開きました。伝統的な母子像を主題とするこの作品は、背面から浮彫のように切り出された造形、そして単純化された顔の表現が、古拙というべき素朴な魅力をたたえており、この時期のザツキンに顕著な古代アルカイック期の美術への傾倒がうかがえます。同時に、頭部から脚部へと面が凹凸とともに連続する点に、アーキペンコらに代表される同時期の構成主義との相似を見て取ることもできます。
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