柴田敏雄 | 山形県尾花沢市 2018 年
鈴木理策 | サンサシオン 09, C-58 2009年
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SHIBATA Toshio | Obanazawa City, Yamagata Prefecture, 2018
SUZUKI Risaku | Sensation 09, C-58, 2009
写真が19世紀に発明され普及し始めた頃と時を同じくして、絵画は印象派をひとつの起点として、それまでの伝統的な表現から大きな変革を繰り返し、そのモチベーションには写真の存在が少なからずありました。他方写真は19世紀半ばの誕生の頃より、美術作品として、記録的な目的ではない絵画的な表現が模索され、その意識はその後も現代に至るまで綿々と続いています。現代の作家、柴田敏雄と鈴木理策の写真作品には、人間がものを見て表現するという、近代絵画に共通する造形思考が感じられます。このたびのジャム・セッションは、両作家がその活動の初期より関心を寄せ続けていたセザンヌの作品を起点に、現代の写真作品と絵画の関係を問う試みです。