彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術
2025年6月24日[火] - 9月21日[日]

概要
地域独自の文脈で生まれた作品への再考が進む近年の国際的な現代美術の動向とも呼応し、オーストラリア先住民によるアボリジナル・アートは改めて注目を集めています。2024年に開催された第60回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で、アボリジナル作家の個展を展示したオーストラリア館が国別参加部門の金獅子賞を受賞したことからも、その世界的な評価と関心の高さがうかがえます。またオーストラリア現代美術では、多数の女性作家が高い評価を得ており、その多くがアボリジナルを出自の背景としています。当館では2006年に「プリズム:オーストラリア現代美術展」を開催し、以降継続的に作品を収集しています。
本展は複数のアボリジナル女性作家に焦点をあてる日本で初めての機会となります。所蔵作家4名を含む7名と1組による計52点の出品作品をとおして、アボリジナル・アートに脈々と流れる伝統文化の息づかいを感じ取っていただくと同時に、イギリスによる植民地時代を経て、どのように脱植民地化を実践しているのか、そしてそれがいかにして創造性と交差し、複層的で多面的な現代のアボリジナル・アートを形作っているのか考察します。
開催概要
展覧会名
- 彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術
会期
- 2025年6月24日[火] - 9月21日[日]
開館時間
- 10:00–18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館日
- 月曜日(7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日、8月12日、9月16日
主催
- 公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館
後援
-
オーストラリア大使館
会場
- 6・5階展示室
同時開催
- 石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト(4階 展示室)
入館料 (税込)
ウェブ予約チケット | 窓口販売チケット | |
---|---|---|
一般 | 1,800 円 | 2,000 円 |
大学生 専門学校生 高校生 |
無料 要ウェブ予約
入館時に学生証か生徒手帳をご提示ください。 | |
障がい者手帳をお持ちの方と 付き添いの方1名 |
無料 予約不要
入館時に障がい者手帳をご提示ください。 | |
中学生 以下の方 | 無料 予約不要 |
*予約枠には上限があります。
*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。
*この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。
関連プログラム
学芸員によるギャラリートーク(2025年6月-9月)
2025年7月4日 [金] |
「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術」展について 時間:15:30-16:30 集合場所:6階展示室ロビー 担当:上田 杏菜 |
---|---|
2025年9月19日 [金] |
「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術」展について 時間:18:30-19:30 集合場所:6階展示室ロビー 担当:上田 杏菜 |
*入場券が必要です(参加費・申込み不要)
*諸般の事情により、開催場所が変更になる場合、または中止する場合があります。
「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術」(全2回)
2025年7月19日 [土] |
第1回「「オーストラリア先住民とアート —1970年代からの展開—」 講師:窪田幸子(芦屋大学学長、神戸大学名誉教授) 申し込み |
---|---|
2025年8月23日 [土] |
第2回「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術について」 講師:上田杏菜(アーティゾン美術館学芸員) 申し込み |
作品
マリィ・クラーク《ポッサムスキン・クローク》2020-21年、ポッサムの毛皮、ヴィクトリア州立美術館 © Maree Clarke
マーディディンキンガーティー・ジュワンダ・サリー・ガボリ《私の祖父の国》2011年、合成ポリマー絵具・カンヴァス、石橋財団アーティゾン美術館 ©︎ Copyright Agency, Sydney & JASPAR, Tokyo, 2025 C4919
ジュリー・ゴフ《1840年以前に非アボリジナルと生活していたタスマニア出身のアボリジナルの子どもたち》2008年、木製椅子・焼けたティーツリーの枝、オーストラリア国立美術館、キャンベラ © Julie Gough
エミリー・カーマ・イングワリィ《春の風景》1993年、合成ポリマー絵具・カンヴァス、石橋財団アーティゾン美術館 ©︎ Copyright Agency, Sydney & JASPAR, Tokyo, 2025 C4919
ノンギルンガ・マラウィリ《ボルング》2016年、天然オーカー・樹皮、石橋財団アーティゾン美術館 © the artist ℅ Buku-Larrŋgay Mulka Centre
イワニ・スケース《えぐられた大地》2017年、ウランガラス(宙吹き)、石橋財団アーティゾン美術館 © Courtesy the Artist and THIS IS NO FANTASY
ジャンピ・デザート・ウィーヴァーズ《タンギ(ロバ)》2021年、映像、ジャンピ・デザート・ウィーヴァーズ、NPYウィメンズ・カウンシル © Tjanpi Desert Weavers, NPY Women’s Council
ジュディ・ワトソン《記憶の深淵》2023年、天然藍、鉛筆、合成ポリマー絵具・麻布、作家蔵(ミラニ・ギャラリー) © Courtesy the Artist and Milani Gallery, Brisbane, Meeanjin, Australia. Photography by Carl Warner.