ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ

2025年3月1日[土] - 6月1日[日]

概要

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テキスタイル・デザイナーとしてキャリアを開始し、緻密な幾何学的形態による構成を、絵画や室内空間へと領域を横断しつつ追求したゾフィー・トイバー=アルプ(1889–1943)と、詩人としての顔をもちながら、偶然的に生まれる形態に基づき、コラージュやレリーフ、彫刻を制作したその夫、ジャン・アルプ(1886–1966)。本展は、この20世紀前半を代表するアーティスト・カップルをめぐり、個々の創作活動を紹介するとともに、両者がそれぞれの制作に及ぼした影響やデュオでの協働制作の試みに目を向け、カップルというパートナーシップの上にいかなる創作の可能性を見出せるか、再考するものです。ドイツとフランスのアルプ財団をはじめとする国外のコレクションより、トイバー=アルプの作品45点、アルプの作品36点、そして、多様な様態からなる両者のコラボレーション作品7点、計88点を出品予定です。

略歴

人形劇「鹿の王」のための人形の前のゾフィー・トイバーとジャン・アルプ、1918年、チューリヒ

ゾフィー・トイバー=アルプ/ジャン・アルプ

ゾフィー・トイバー=アルプ(1889 –1943)
スイスのダヴォスに生まれる。スイスとドイツの応用芸術学校に学んだ後、1915年にチューリヒでジャン・アルプと出会い、1922年に結婚。テキスタイル・デザインの教育に従事する傍ら、色彩理論と幾何学的抽象の研究を基盤に空間装飾や絵画も手がけるなど、ジャンルを横断する創作活動を展開した。

ジャン・アルプ(1886 –1966)
ドイツのシュトラスブルク(現在のフランスのストラスブール)に生まれる。ドイツ国内とパリで美術を学んだ後、「青騎士」やダダイスムの活動に参画。1920年代以降は、独自に創出した造形言語をもって、シュルレアリスムと抽象の間を行き来しながら、主にコラージュやレリーフ、彫刻の領域で創作を行った。

開催概要

展覧会名

ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ

会期

2025年3月1日[土] - 6月1日[日]

開館時間

10:00–18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(5月5日は開館)、5月7日

主催

公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館

後援

ドイツ連邦共和国大使館、ゲーテ・インスティトゥート東京、在日フランス大使館/アン スティチュ・フランセ、在日スイス大使館

会場

6階 展示室

同時開催

硲伊之助展(5階 展示室)
石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト(4階 展示室)

入館料 (税込)

ウェブ予約チケット 窓口販売チケット
一般 1,800 円  2,000 円
大学生
専門学校生
高校生
無料 要ウェブ予約
入館時に学生証か生徒手帳をご提示ください。
障がい者手帳をお持ちの方と
付き添いの方1名
無料 予約不要
入館時に障がい者手帳をご提示ください。
中学生
以下の方
無料 予約不要
*ウェブ予約チケット:各入館時間枠の終了10分前まで販売。
*予約枠には上限があります。
*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。
*この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。

関連プログラム

「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」(全3回)

2025年3月1日 [土] 第1回「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ 生涯と作品」
講師:ヤナ・トイシャー(アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト、キュレーター)、セバスチャン・タルディ(アルプ財団、クラマール、コレクション部門長)
*逐次通訳付
【お知らせ(2/27掲載)】ヤナ・トイシャー氏は、来日直前の急病のため渡航見合わせとなり、セバスチャン・タルディ氏のみのご登壇となりました。
2025年4月19日 [土] 第2回「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプのめざしたもの」
講師:島本英明(アーティゾン美術館学芸員) 申し込み
2025年5月10日 [土] 第3回「ダダと抽象を超えて—ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプの芸術上の〈協働〉」
講師:河本真理(日本女子大学国際文化学部教授) 申し込み
「ゾフィー・トイバー゠アルプとジャン・アルプ」展の開催とあわせ、展覧会会期中、土曜講座を開催します。20世紀前半を代表するアーティスト・カップルとして知られるふたりをめぐり、各々の創作やコラボレーションの試み、そして芸術観を紹介する、全3回の企画となります。またとない機会、ぜひ、ご参加ください。

学芸員によるギャラリートーク(2025年3月-5月)

2025年3月21日 [金] 「ゾフィー・トイバー゠アルプとジャン・アルプ」展について
時間:18:30-19:30   集合場所:6階展示室ロビー
担当:島本 英明
2025年4月18日 [金] 「ゾフィー・トイバー゠アルプとジャン・アルプ」展について
時間:18:30-19:30   集合場所:6階展示室ロビー
担当:杉本 渚
展覧会会期中の 第1金曜日 15:30-16:30、第3金曜日 18:30-19:30

*入場券が必要です(参加費・申込み不要)
*諸般の事情により、開催場所が変更になる場合、または中止する場合があります。

作品

《「ダダ・ヘッド」とゾフィー・トイバー》1920年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト 撮影:ニック・アルフ

《「ダダ・ヘッド」とゾフィー・トイバー》1920年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト 撮影:ニック・アルフ

《「臍=単眼鏡」とジャン・アルプ》1926年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト  ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4762

《「臍=単眼鏡」とジャン・アルプ》1926年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト  ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4762

ゾフィー・トイバー=アルプ、ジャン・アルプ《デッサン(デュオ=デッサン)》1939年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ゾフィー・トイバー=アルプ、ジャン・アルプ《デッサン(デュオ=デッサン)》1939年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《共同絵画》おそらく1950年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《共同絵画》おそらく1950年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ(ゾフィー・トイバー=アルプの作品に基づく)《無題(頭部)》1950年代、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ(ゾフィー・トイバー=アルプの作品に基づく)《無題(頭部)》1950年代、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ゾフィー・トイバー=アルプ《抽象的なモティーフによる構成(手帳カバー)》1917-18 年頃、アールガウ州立美術館、アーラウ(個人より寄託)

ゾフィー・トイバー=アルプ《抽象的なモティーフによる構成(手帳カバー)》1917-18 年頃、アールガウ州立美術館、アーラウ(個人より寄託)

ゾフィー・トイバー=アルプ《パッチワークのズボン》1920-24年頃、アルプ財団、クラマール<br />

ゾフィー・トイバー=アルプ《パッチワークのズボン》1920-24年頃、アルプ財団、クラマール

ゾフィー・トイバー=アルプ《モジュール式家具(グレーの棚)》1929年頃、アルプ財団、クラマール<br />

ゾフィー・トイバー=アルプ《モジュール式家具(グレーの棚)》1929年頃、アルプ財団、クラマール

ゾフィー・トイバー=アルプ《オーベット 200(ストラスブールのオーベットのバーの天井デザイン》1927年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト<br />

ゾフィー・トイバー=アルプ《オーベット 200(ストラスブールのオーベットのバーの天井デザイン》1927年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト

ゾフィー・トイバー=アルプ《漸次的な移行》1934年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト<br />

ゾフィー・トイバー=アルプ《漸次的な移行》1934年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト

ゾフィー・トイバー=アルプ《さまざまな要素のある垂直−水平の構成》1919-38年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト<br />

ゾフィー・トイバー=アルプ《さまざまな要素のある垂直−水平の構成》1919-38年頃、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト

ジャン・アルプ《7 アルパーデン:アルプ・アルバム(『メルツ』第5号)Ⅰ口髭=帽子》1923年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルトⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《7 アルパーデン:アルプ・アルバム(『メルツ』第5号)Ⅰ口髭=帽子》1923年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルトⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《花の頭部をもつトルソ》1924年、アルプ財団、クラマール ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《花の頭部をもつトルソ》1924年、アルプ財団、クラマール ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《無題(デッサン・デシレ)》1934年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《無題(デッサン・デシレ)》1934年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト ⓒ VG BILD-KUNST, Bonn & JASPAR, Tokyo, 2024 C4772

ジャン・アルプ《ダフネ》1955年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト

ジャン・アルプ《ダフネ》1955年、アルプ財団、ベルリン/ローラントシュヴェルト

ジャン・アルプ《貝殻=帽子》1965年、アルプ美術館バーンホフ・ローランズエック Photo: Mick Vincenz

ジャン・アルプ《貝殻=帽子》1965年、アルプ美術館バーンホフ・ローランズエック Photo: Mick Vincenz

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